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天皇杯2回戦のPK ~グランパスVS奈良クラブ~

問題のPKが行われたのは、

 奈良クラブ ○○×

 グランパス ○○○○

つまり奈良クラブの金久保選手がここで外せばグランパスの勝利、という場面だったんですね。

その場面で金久保選手はなんと片足でケンケンしてシュート、という奇抜なシュートを放ちそれが入ってしまいます。かなり度胸ありますよね(笑)

 

この蹴り方が今回の問題の発端となったんですね。

ではここからの流れを見てみましょう。

 

審判はこの蹴り方を違反(=フェイントした)として得点を認めませんでした。

そして再度蹴りなおすように金久保選手に命じたんですね。

んで普通にゴールを入れて最終的には奈良クラブが逆転勝ち、という結果になったのですがここで待ったが入ったんですね

 

実はこの時審判は二つのミスをしてしまいました。

それは「判定ミス」と「適用ミス」です。

PKに関する競技規則の一部見てみましょう

PKに関するフェイントとは??


 

右の画像真ん中あたりに、

「ボールが入ったかどうかにかかわらず、次の場合、プレーは停止され、間接フリーキックで再開される」とあります。

 

その3つ目の黒点に、

「競技者が一度助走を完了した後、ボールをけるためにフェイントをする(助走中のフェイントは認められる)」とあります。

 

つまり助走中はいいけど、シュートモーションに入ってからのフェイントはダメだよってことです。それをしたらプレーを停止し、相手に間接フリーキックが与えられますよ~という内容なのです。

 

つまり再度蹴らせる、ということはないということです。


 

そして2017年の改正が右図です。

2つ目の黒点「ペナルティーマークからのキック」より下から2つ目

 

「キッカーが反則を犯した場合、キックは、無効となる(「失敗」として記録される)」とあります

 

これが決定的で再度蹴らせてしまった為に「適用ミス」となりました。

 

つまりこの時点で、

 奈良クラブ ○○××

 グランパス ○○○○

となって、グランパスの勝ちになっていたのです。

 

ここまでは宜しいでしょうか??


そもそもフェイントではなかった!?


日本のサッカー協会の見解です。

「金久保選手が行ったケンケンキックはフェイントではない」

 

つまり正当なプレーだったので得点を認めなければならなかった、ということです。

ここが「判定ミス」になるのです。

審判はキックフェイントと認識していたからです。

っということは、審判が介入しなかったら奈良クラブが勝利していたということです。

 

でもフェイントとして介入した。介入したらキックは無効としてグランパスの勝利にしておかなければならなかった。

 

なのに再度蹴らせてしまって、結果は奈良クラブが勝っちゃった、というのがこの問題だったんですね

この場合はどうなるのか??


この場合、先にも述べましたが答えは二つしかなかったのです。

 

①奈良クラブの勝利

②誤審であったがグランパスの勝利

 

でも結果は、

③誤審で適用ミスで奈良クラブの勝利

に、なってしまったんですね。

 

ではぢちらが正しいのか??どちら採用すべきなのか?

 

実は答えは出ていて、誤審つまり「判定ミス」は一つの結果として認識されるということです。

分かりやすくいうと、スライディングでファウルをとられた。しかし実際はボールにいっていて、しかも正当なプレーだった、のように誤審ではあったけど審判にはそのように見えたのだから仕方ない。それもサッカーだよ、というのが「判定ミス」なのです。

だから審判がケンケン蹴りはフェイントだ、と判定したのだから仕方ないのです。

後日、誤審でした~で終わる話だったのです。

 

ただ「適用ミス」は違います。

これは審判の見解ではなく規則なのです。決まりなのです。

なのでフェイントと判定したのならばキックは無効にしなければならなかった。

よって当初の決定はグランパスの勝利、となったのです。

適用ミスに関しては過去にさかのぼって判定を覆すことができるのです。

ではグランパスの勝利でOK?


とはいえ、なかなか複雑ですよね。

自分たちが名古屋、あるいは奈良の選手だった場合どう思うか、ですよね??

勝っていたはずの奈良からすると納得いかないですよね。

 

そこで国際サッカー評議会というところに日本サッカー協会が相談したところ、「PKのやり直し」という選択肢があることが分かったんですね。

 

っということで「1からPKの蹴り直し」に決定したようです。

 

これが一番無難なのかな??と思いますね。

 

 

っというワケで今回はPKについて解説してみました。

 

規則、大事でしょ??

僕ら審判員もビビってます((笑)

だって去年の改正ですからね

 

ではでは、引き続きサッカーをお楽しみください^^